“魔綺のエッセイ「金玉食堂・改」その11”
《注・このコーナーは時にHの刺激が強いので。心して読むように……。魔綺。》



 9月27日。「虫たちの歌。」
 朝、新聞を取りに出た。空気が秋していた。りーんりーんと虫の声が響き渡っていた。
『あらまあ。アスファルトだらけの小道に、プレハブの家ばかりのこの地域に。虫の鳴き声。』

 秋だなあ〜。

 あれは、実は。皆オスばかりの合唱であるとか?? ……恋の歌。
 つまりは、オス族どもが、メス族たちを口説いている行為であるとか……。がんばれオスっ!!

 所で、日本人は虫の出す音のことを“鳴き声 ”と、表現しているとかで……。
 でも、実際は。羽根と羽根を擦りあわせて、音を出しているのだとかで……。
 



 10月18日。「天高く馬肥ゆる秋。」
 この言葉。実に難解である……。魔綺が想うイメージでは、“ぷくぷくに太った馬さんが、空を飛んでいるよーな。それが秋というものである。 ”なんてゆーよーに想像してしまうのだ……。

 これって、妙な妄想かな??




 10月21日「生物は、増え過ぎると、死滅する。」
 と最近、ことに想ってしまう……。

 今や世界中の人類の人口は、70億人にまで膨れ上がっている。というが、
 それに反して、現在、西暦2000年にして、数多くの世界中の動物たちの種が滅んでいるという。

 それこそが、実は人類が増え過ぎたが故の、種の絶滅なのか??
 現在、それにつれて、絶滅危惧種も増えつつある。

 ……そこで、魔綺も人類であるがゆえにか、強かに責任を感じるものである。

 今、世界では、酸性雨が国土の農産物や草原の草花から、ミネラル成分の吸収を奪い。
 それらを食する、野生動物たちの家畜たちの健康も奪い。

 海や河川を汚染し、乱獲し、魚たちの健康を奪いつつ、
 結果的には。食物連鎖のゆがみから、みずからに人類は滅んでしまうのではあるまいか??
 などとも想う。

 このままゆくと、この地球上は、奇形の植物と、生命力のすぐれた虫たちしか残ってゆくことしか出来ないかも知れない。
 今、世界中で起こっている自然災害は、温暖化現象の結果であるともいわれている。
 否。その前に、核戦争だって起こりかねない。
 
 そうなると、この地球自体の存続をも、偶然のともしびである。

『今の人類に、将来に対する希望はあるのか??』
 そのことを、考えれば考えるほど、うつ状態になる魔綺であった。




 10月26日「ラストエンペラーの淋しさ。」
 歯を磨く時、ついその練り歯磨きに記載されている、メーカーさんのネーメングが眼に入った。
“サンスター”である。その意味は“太陽と星”。

 魔はそこで、『日本神道のシンボルは、太陽だったなああ〜。そう言えば、大陸の中国の神道は確か“星派(北斗七星を中心とする、天帝さまが君臨する、星崇拝。)”だったなああ〜。』などと、黙想した。

 そして、『現在の中国は、共産主義の国家となってしまって、もう今では“天帝さまの神話”や“地元の昔話”は語られなくなってしまったのかなああ……。 』なんてことを、続けて淋しく黙想した。

 現在の中国の文化は、どうなっているのだろう??
 信じる宗教すら無くなってしまって、彼らの心の中には、今、何が“夢や希望”をかき立てるものとなっているのだろうか??

 金銭主義やら、権威主義だけでは、実の所。人間の心の本当の平安なんてものの満足は得られない。

 現在、ラマ教を主旨とする、ウイグル治地区や、モンゴル自治区の人達は、政治家どもから、こっびどいイジメを受けて、物凄く困っている。とか……。

 人間は、自由を奪われると、とても辛くなる生き物である。
 せめて、心の自由。“信仰の自由くらいは免除してあげて欲しいものである。”




 11月9日「男も女も年寄りも働けなんて……。」
 昔昔は、多くの家では、家畜を飼っていて。農業に勤しんでいた……。という話である。

 でも現在。核家族が推進され、子は親から放され。多くの場合、親の協力さえないがままに、子が子を産み、それを核家族と呼び。彼らは、自分達夫婦の力だけで、自分の子を育てなければならないような時勢になってしまった。

 魔綺は今、それが悲しい。
 現代においては、夫婦の子は、爺婆の優しさを知らないがままに育つのである。

 現代においては、孫の感触さえままならぬ老人が、がぜん足りない“年金収入”の補訂のために、年を老いても、なおもリタイアを許されず、低賃金のままに働きづめである。……それゆえ、老人の人身事故も多い。

 核家族世帯だってそうだ。女性までもが、就職活動を行ってしまったら。今日日、産科医者が少なく、かつ、託児所も少ないのに、だれが子を産み、その子を育てると言うのだ!!

 今。日本の考え方は間違っている!! いくら日本の国が、大赤字だからって、これは酷いじゃないか!!
 これでは“小子化”が、当然突き進んで行っても当然である!!

 腹が立って仕方が無い、今日日の魔綺の本音であった。




 10月27日。「どうして女神なのか?? 男神なのか??」
『宗教の世界にも、神の性別が存在するのはなぜか?? 』と、考えてみた。
『それは多分、性差があることで、イメージが彷佛とさせられるからなのだ。』などと、想うのだ。

 女神は、優しさと包容力に富み、人に安らぎを与え、美しく、また称えられる嬉しさや誉れを与えてくれ。
 男神は、人に夢と希望と未来を与えつつ、生きてすべき道をさとしてくれる、たくましさがある。
 などと想うのだ。




 11月7日。「橿原神宮の白鳥。」
 アニメ「ジョジョの奇妙な冒険・ダイヤモンドは砕けない。」の作品の中に。漫画家のロハンちゃんが、「猫は嫌いだ。猫はガンをつけてくる。」というセリフがあった。

 魔綺も実は、同じような体験をしたことがある。それは昔、奈良県にある橿原神宮のいけすの中で普段優雅に泳いでいる、あの白鳥に、……である。
『白鳥という鳥に、魔綺は強かにしてガンを付けられ、びびった事』があるのだ。
 しかも、やつらは気ぐらいも超高い。

 やつらは人間さまが食う“かっぱえびせん”が実は好物で、強かにして与えると、確かにうまそうに食うのだが、食い足りなくなると、人間にガンをつけつつ、「ふー!!」とうなって、ガンをつけてくるのだ。

 白鳥は陸に上がると、みょうちくりんなくらいに足が短く、足はぺたぺたとゆっくり歩きつつ、ついでにケツまで、驚くほどにでかい。……その姿たるや、けっこう不細工なものである。ぷぷ。

 だのに、かれらは気ぐらいが高いのだ。

 人間さまをを見下して、み下げる。そして、ガンをつける。
 それはそれは、その姿こそは、実にけったいな生命体なものである。

 ちなみに。おおむね鳥類という生き物は、気位が高いものだと思うのだが。魔綺は、優雅にして華麗たる、あの白鳥という鳥の中に、あの“ガン付け”を見たのである。


次回の「金玉食堂・改」を、乞う御期待。



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